1973 年以来、ローランドは一貫して電子ピアノをはじめとする、あらゆる電子楽器の限界を突破してきました。更なるリアリズムを追求する開発意欲と、伝統的なアコースティックピアノとその歴史を尊重しながらも、これまでになかった斬新なサウンドや、楽器のデザインまでをも探求し続けてきました。さて、これまでローランドが50年の歴史の中で歩んできた電子ピアノのハイライトを、いくつか見てみましょう。さらに、世界中のピアニストを熱狂させる新たな魅力をもった2022年最新のコンセプトモデルをこっそりお見せします。
最初のピアノ
西暦1700年初頭に、メディチ家の従業員であったバルトロメオ・クリストフォリは、ピアノを発明したことで知られています。ハープシコードとクラヴィコードを改良し、ハンマーを使用して弦を叩くメカニズムを発明しました。これにより、音の強さ、音の持続、音の大きさの組み合わせが可能になり、新しいレベルの表現力を可能にしました。この楽器が発明された当初、イタリア語でピアノフォルテ、またはソフトラウドと呼ばれていた所以はここにあります。
ここからローランドの創業1972年まで時代を一気に約270年近く早送りします。1973年、ローランドは2つのシンセサイザー(SH-1000とSH-3)とともに、国産初の電子ピアノであるEP-10とEP-20をリリースしました。それらは頑丈で信頼性が高く、ここからローランドの継続したピアノ開発がスタートしました。
ダイナミックなイノベーション
翌年、ローランドはEP-30を発表しました。これは鍵盤による音の強弱が付けられる、世界初の画期的な電子ピアノでした。それまでの電子ピアノはまだアコースティックピアノと比較して、表現力に大きな課題がありました。しかし、EP-30の登場で、とうとうプレイヤーはその感情をサウンドとして表現できるようになりました。約270年前、バルトロメオ・クリストフォリが最初のピアノをイタリアで発明した時に実現した表現力、ここに電子ピアノがやっと到達したのです。
しかしながら、EP-30のサウンドと機能は、クリストフォリをも驚かせたかもしれません。 4つのプリセット・ピアノ・サウンド(2つのピアノと2つのハープシコード)に加え、ベース・サウンドを備えたEP-30は、ロックミュージシャンがステージで使うほど本格的でした。さらなるピアノ体験を望むピアニスト達は、テクノロジーの進化を望んでいましたが、そんな彼らも大きく心配する必要はありませんでした。なぜなら、ローランドのエンジニアたちは、たゆまぬ「未来」への研究開発の手を休めなかったからです。
"1974年、鍵盤による音の強弱が付けられる世界初の画期的な電子ピアノEP-30を発表。プレイヤーはその感情をサウンドとして表現できるようになりました"
さらに前へ
ローランドのピアノは次々と革新を遂げていきました。70年代から80年代になると、技術進化と相まって、それまで想像もできなかった多彩な製品バリエーションを展開していきました。
ピアノを「ポータブルな楽器」と考える人は滅多にいないでしょう。ローランドでは、この大きくて持ち運びができないピアノという楽器をEP-11 Piano Plus 11で軽量化することに成功しました。EP-11は、スピーカーとアナログ・ドラム・マシンを内蔵したエレクトリック・ピアノでした。
1983年、MIDIが誕生し、楽器業界で大きな旋風を巻き起こします。これは、ローランドとシーケンシャル・サーキットによって共同開発された新しいプロトコルで、この業界基準により、さまざまなメーカーの電子楽器が相互に接続できるようになりました。同年、ローランドは、MIDIを搭載した最初の家庭用ピアノHP-300とHP-400を発表しました。その時の本体とスタンドの2ピース・キャビネットデザインは、のちの業界標準となりました。
"1986年に、RD-1000 Stage Pianoが登場。この画期的な製品は次世代の電子ピアノの礎を築きました"
デジタル革命
実は、ローランドは電子ピアノという用語を使うことを避けてきた歴史があります。これらの楽器の心臓部に、デジタル回路こそありましたが、音の合成はアナログだったからです。これが、1986年、RD-1000 Stage Pianoの登場によって一変します。この画期的な楽器は、次世代の電子ピアノの礎を築いたのです。
1980年代半ばまでに、デジタル・シンセシスは電子楽器の世界で確立されました。ドラム・マシンとシンセサイザーは、その新しい世界から大きな恩恵を受けました。その流れを受け、電子ピアノのサウンドをよりリアルなものにするためにデジタル・サンプリングの可能性を見出しましたが、単純なサンプル再生では、ミュージシャンの演奏ニュアンスや楽器の複雑さを捉えることができませんでした。そこで、ローランドはStructured Adaptive Synthesis、通称”SA音源”を開発しました。
開発に1年以上を費やした後、リード・エンジニア(後のローランドCEO) である三木純一氏は、ピアノのさまざまな要素を再現しました。SA音源はサンプリングをベースに、各音のさまざまなハーモニクスやノイズを再合成するアルゴリズムを採用。それはデジタル革命の啓示とも言えました。ローランドは、このコンセプトを将来のサウンド合成設計にも取り入れました。
このRD-1000はすぐにヒットし、エルトン・ジョンがツアーで採用、世界中で演奏されたことが知られています。そして、ローランドはすぐに浜松に専用の生産工場を作るほどの成功を収めました。その後何年かの計画ののち、本社を静かな湖畔の町に移転させました。
"V-Pianoでは、ピアノの可能性を根本的に再解釈しました。ピアノのすべての要素をモデリングすることにより、これまでのピアノの概念を自由に解き放ちました"
比類なきリアリズム
SA音源は、RD-1000ステージ・ピアノのみならず、HP-5500やHP-5600などの家庭用のピアノにも採用されました。その音は非常にリアルで、アコースティックピアノのメーカーは、ローランド製品がビジネスの競合になるのではないかと心配するほどでした。
SA音源がどれくらいリアルだったか?ローランドは、自社の電子ピアノが単なるアコースティックピアノの代替品ではなく、ひとつの確立した楽器と考えました。これを証明するために、1991 年にはフル・アコースティック・オーケストラによる東京・サントリーホールでの公演において、アコースティックピアノの代わりにローランドHP-7700が演奏され、コンサートは大成功を収めました。
完璧に近づくコンセプト
バイオリンと同様に、人々は過去300年間近くかかって、ピアノを「完成した楽器」として仕上げました。そんな完璧な楽器をそれ以上進化させられるのでしょうか?物理的な制約を考えるとそれは不可能かもしれませんが、この課題にデジタルでアプローチすればどうでしょう?そんな発想で2009年、V-Pianoが誕生します。
V-Pianoは、ピアノの可能性を根本的に再解釈したものです。ピアノのすべての要素をデジタルで設計・形成(モデリング)することにより、楽器の形状と機能を独立したものとして考えることができれば、もはや物理的なサイズや形は重要ではありません。プレイヤーはピアノを構成する素材を変えることさえもできます。このようにV-Pianoに搭載された技術は、これまでのピアノの概念を自由に解き放ちました。
「もしバッハやモーツァルトの時代にV-Pianoが存在したら、彼らの著名な作品は全く異なる曲になっていただろう」
ピアニスト 横山 幸雄氏
元ローランドのエンジニア、菊本忠男氏はこう説明します。「V-PianoはPCMサンプリングを使用するのではなく、音色を構成する物理的要素、たとえば、弦 、フレーム、響板、ケースなどの硬さや強さを分割してモデリングし、再結合することで、非常にリアルなピアノ音を作成できるのです」。
バランスを取る
「V-Pianoにはピアノ弦を銀弦にできる設定があります。実際には、銀の比重は一般的な生ピアノで使われている銅線よりも重いので、弦を叩くハンマーを大きくする必要があります。そうすると鍵盤のタッチは重くなりすぎて、人間には弾けないものとなってしまうのです」。そう菊本氏は語ります。「しかし、V-Pianoならばこのような創造性をサウンドで忠実に再現することができ、重く太い銀のピアノ弦から、きらびやかな音を出すことができるのです」。
これら要素のバランスを適切にとることはエンジニアの課題でした。 「音を構成する成分の分解、再構成は困難でした」と菊本氏は説明します。しかし、この困難を乗り越えるだけの価値はありました。 このV-Pianoのリアリズムは、多くのプロピアニストを驚かせました。日本を代表するクラシック・ピアニスト、横山幸雄氏が語ったことは強く印象に残っています。「もしバッハやモーツァルトの時代にV-Pianoが存在したら、彼らの著名な作品は全く異なる曲になっていただろう」。
"日本の木製家具ブランドであるカリモクとのコラボレーション製品として誕生したKIYOLA。その美しさは、ニューヨーク近代美術館MoMAがアメリカで独自で販売するほどです"
音楽と芸術の融合
ローランドの最も有名なキャッチフレーズのひとつに「We design the future」があります。このフレーズが製品の技術に言及していることは間違いありませんが、楽器の外観にも通じるものがあります。例えば2015年発売のKIYOLA KF-10は、日本の木製家具ブランドであるカリモクとのコラボレーション製品として有名です。内部には、V-Piano音源の第2世代にあたる「SuperNATURAL Piano Modeling音源」という最先端技術を搭載しつつも、外側は木の温もりを生かした自然な芸術作品に仕上がっています。このピアノの芸術性に感化されたニューヨーク近代美術館MoMAがアメリカでは独自で販売するほどの美しさなのです。
洗練されたこのデザインは、電子ピアノ市場と顧客の声から生まれました。「木製フレームの提案についてローランドとブレインストーミングを行い、”インテリアの一部として生活に自然に溶け込むデザイン”を目指しました」とカリモク家具株式会社の藤森孝彦氏は説明します。 「見るだけでも心地よいアームチェアのようなデザイン。そのために、キーボードと電子ユニットを収めた筐体を、スリムなフレームで挟み込む構造を徹底的に研究開発しました」。
「ピアノを弾くことで、集中力や創造力の楽しさを感じていただきたいと思ってます。同時に、木のぬくもりを感じ、心地よい体験をしていただければ嬉しいです」
カリモク家具 藤森孝彦氏
創造の喜び
もちろん、KIYOLAは眺めているだけのものではなく、実際の演奏性も両立した設計となっています。 「ピアノを弾くことで、集中力や創造力の楽しさを感じていただきたいと思ってます。同時に、木のぬくもりを感じ、心地よい体験をしていただければ嬉しいです」と藤森氏は強調します。
外観や美しさが称賛されたローランドピアノはKIYOLA KF-10だけではありません。 LX700シリーズは国際的なデザイン賞である「iFデザイン賞2019」「レッドドット・デザイン賞2019」を受賞、HP704 はシカゴ アテナエウム建築デザイン博物館からグッド・デザイン賞を受賞、2021年のF701はレッドドット・デザイン賞を受賞するなど、次々とその美しさが認められています。
クラシックとは?
2020年にその姿を現したGPX-F1 Facet Grand Pianoをひと目見れば、「特別な何か」を目の前にしていることに気づくでしょう。角ばっていて、ミニマル、そして開放感のある外観が魅力的なFacetは、従来のクラシック・グランド・ピアノのあるべき姿を大胆に再発明したものです。そういった新しい楽器への発想こそがローランドらしいと言えます。
Facetは、2015年に開催した「Digital Piano Design Awards」から始まりました。コンテストの受賞者である韓国のJong Chan Kim氏はこう伝えます。「多面体で構成されたクリスタルのような美しさをモチーフにデザインしました。Facetという名前は、複雑にカットされ美しく輝く宝石を意味しています。」
もちろん、それは美しいフレームだけではありません。Facetの内部には、ローランドのピュアアコースティック・ピアノ音源とマルチスピーカー・アコースティック・プロジェクション・システムを、このコンセプトモデルのために最適化して搭載しています。これにより、アコースティック・グランドピアノには不可欠な響板が不要になりました。また、Android対応のディスプレイにより、電子譜面の表示や動画によるレッスン、アプリでの作曲をサポート。またAmazon Alexa(アレクサ)の音声コントロールによりピアノから曲を再生できるようになるなど、様々なデジタルならではの機能も兼ね備えており、まさに現代に再構築されたピアノと言えるでしょう。
「ステージ上のすべての光を吸収して輝くFacetは、まるで映画フィフス・エレメントのエイリアン・オペラの様に見えたよ」
ミュージシャン ジョン・グラント
現代のアイコンとして
コンセプトモデルであるFacetは通常の商品として発売されていませんが、多くの著名アーティストがこの印象的なピアノを大観衆の前で演奏しています。米国のR&BシンガーH.E.R.は、2020年のグラミー賞のステージでFacetを演奏し、彼女の力強いパフォーマンスを映し出すその姿が全世界のオーディエンスを魅了しました。また、ミュージシャンのジョン・グラントは、グレース・ジョーンズのメルトダウン・フェスティバルでFacetを演奏しました。彼はFacetを賞賛し、「ステージ上のすべての光を吸収して輝くFacetは、まるで映画フィフス・エレメントのエイリアン・オペラの様に見えたよ」。
さらにグラントは、ローランドのピアノへの愛着を次のようにまとめています。「自分の理想とする演奏ができなかったり音が聴こえなかったりすることで、本来のクリエイティブなプロセスが削がれてしまうのが嫌なんだ。自分にとって、ローランドのピアノは、あるべき本当のピアノの姿であり、それが僕がずっと演奏していられる理由なんだ。」
ローランド・ピアノの進化は止まらない
このように、創業50 周年のタイミングでこれまでのマイルストーンを振り返るのはごく当たり前のことです。しかし、ローランドは常に未来を設計してきたブランドです。今、ローランドは、50周年を記念した新たなピアノの開発に取り組んでいます。この挑戦は、ローランドのピアノが今どこにあり、これからどこへ行こうとしているのかを象徴するコンセプトモデルになります。「私たちのピアノは常に進化し続けていることを、お客様にお伝えしたい」。ピアノ開発責任者の北川氏がそう語ってくれました。
「この50周年コンセプトモデルでは、最先端のサウンドシステムを開発・搭載しました。また、1973年に誕生したEP-10をはじめ、RD-1000、JD-800、V-Piano、SuperNATURALなど、ローランドの歴史において著名なピアノ音色をすべて搭載しており、電子ピアノ登場以降の技術の進化を追体験できます。」
「この50周年コンセプトモデルでは、1973年に誕生したEP-10をはじめ、RD-1000、JD-800、V-Piano、SuperNATURALなど、電子ピアノ登場以降の技術の進化を追体験できるのです」
北川 喜康氏
それは単に過去の栄光を再現しただけに留まらず、新しい技術の集大成とも言えます。 北川氏は続けます。 「2018年に発表されたピュアアコースティック・モデリング技術から始まって、2020 年もFacetを通じてモデリング技術を磨き続けてきました。より複雑で高度なモデリングとマルチチャンネル・スピーカーがリアルなピアノサウンドを生み出します。今回、革新的なキーボード・センシング・アルゴリズムも全く新規で開発しました(特許出願中)。その結果、鍵盤タッチはこれまで以上に自然なレスポンスを実現できています」。
直面する課題
この50周年コンセプトモデルには、解決しなくてはならない課題もたくさんありました。特に、時代が異なる音源方式のピアノサウンドを一台に集約・搭載することは特に困難を極めました。つまり、すべての時代のサウンドを、このピアノの内蔵サウンドシステムを介してリアルに再現させる必要がありました。「当時の音色のままで聴こえるようにすることが、このプロジェクトの難所のひとつでした」とキーボード開発部長の村井氏が打ち明けます。このため、現開発チームは、”原音を知り尽くした歴代のサウンド・エンジニア達“を訪ね、彼らのフィードバックをもとに、試行錯誤の末、とうとうそれを現世に蘇らせたのです。
50周年コンセプトモデルの独特な木製ボディ設計にも各所で挑戦が見受けられます。村井氏によると、「一体成型のボディは非常に剛性が高いため、原音に忠実なスピーカードライバーを実装することができました。これが期待通りの音色と音場を作るのに大いに役立ちました」。
ピアノのキャビネットはこの壮大なピアノ設計に最適である必要があります。ローランドはKIYOLAでコラボレーションしたカリモクを訪ね、再びこのプロジェクトへの協力を求めました。
「50周年コンセプトモデルは、これまでにないラウンド型の印象的なフォルムと、グランドピアノの音響性能を兼ね備えた、まさにコンセプト通り“未来のホーム・グランドピアノ”なのです
村井 崇浩氏
未来のグランドピアノ
2015年のKIYOLAのコンセプトは、「温かみを持った天然木が人とつなぐピアノ」として、インテリアに溶け込むピアノでしたが、50周年コンセプトモデルは、これとは異なる別のアイデアに基づいて設計されています。このモデルのコンセプトは、今日までの創造性と進化の過程に加え、これからの新しい楽器の可能性を調和させた「未来のホーム・グランドピアノ」です。このモデルの外観デザインを見れば、常に理想の電子ピアノを追求してきたローランドの情熱と、人のライフスタイルや素材にこだわったカリモクの情熱が切磋琢磨していることを伺い知ることができるでしょう。
滑らかで流れるような天然素材は、伝統的で豊かな表情を見せながらも、一方で、因習にとらわれないモダンで革新的なフォルムを持ち、プレイヤーの目、耳、指を刺激します。 「50周年コンセプトモデルは、これまでの箱型のピアノの様に、部屋の隅や壁に背面を合わせて設置されるデザインではありません。ラウンド型の印象的なフォルムと、グランドピアノの音響性能を兼ね備え、まさにコンセプト通り“未来のホーム・グランドピアノ”なのです」。
伝統と未来の融合
この50周年コンセプトモデルの設計には、”過去と未来が融合しひとつになる”というメッセージが込められています。カリモクの藤森氏は次のように語ります。 「各部パーツを組み合わせ形成するKIYOLAとは対照的に、今回のコンセプトモデルでは、小さな木片をデジタル解析し、専用機器を用いてカット、それらをレイヤー的に積み重ねていくことで一つのボディを成形しました。これは、高精度に断面を作り積層する3Dプリンターの考え方や、木目の動きなどの特徴を生かした古来の仏像の製造方式を取り入れています」。
「ピアノを演奏するすべてのお客様に、デジタルやアコースティックの概念を超えて、純粋にピアノとしての自然な演奏と美しさを楽しんでいただきたい」
北川 喜康氏
カリモクグループにとって常に事業のコアにあるのは、SDGs(持続可能な開発目標)です。この50周年モデルでは、北海道産のナラ材の硬くて重いという素材の特性をフルに活かす木組み構造を採用しています。また、主に紙の原材料として使用される、間伐などですでに伐採された小径のナラ素材を使用しています。そして、このピアノはその時々の技術を取り込み、中身をアップデートしていくことができるので、この美しいキャビネットを一級品の家具として長く受け継ぎながら、常に最新の電子ピアノ体験をすることができるのです。
終わらない未来
「デジタルやアコースティックの概念を超えて、純粋にピアノとしての自然な演奏と美しさを楽しんでいただきたい」と北川氏は強調します。「ピアノを演奏するすべてのお客様に、過去から現在、そして未来へ繋がるテクノロジーの進歩を体験してもらいたいのです」。そのために、50周年コンセプトモデルは、より多くの方に観て、聴いて、触れて、そして信じてもらうべく世界中を回る予定です。
この先もずっと続き、終わることがない未来と同様に、ローランドのピアノはこれからも進化を続け、完成することはありません。ローランドはこれまでも、そしてこれからも、常に『終わらない未来』をデザインし続けているのです。