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In the Moment with Reuben James

ピアニスト、シンガーソングライター、プロデューサーであるReuben Jamesは、ジャズ、R&B、ポップ、ソウルを自然に融合させた楽曲で、聴き手を暗く照らされたジャズ・クラブのシートへと誘います。
クラシックの教育を受けたジャズ・ピアニストであるJamesは、その即興演奏のスキルを生かして、ジャンルを巧みに飛び越え、ソロ・アーティストとしてだけでなく、コラボレーション・アーティストとしても高い人気を誇っています。

Jamesは、Sam Smith、Joni Mitchell、John Legend、Herbie Hancock、Stormzy、Little MixやDisclosureなど、さまざまなアーティストとコラボレーションしてきました。バーミンガムを拠点とするこの名手が、彼のジャズのルーツやSam Smithとのツアー、番組のための作曲、そして音楽キャリアの成功の秘訣について語ります。

Audio mixed by Ben Jones.

Learning the Standards

Reuben Jamesの音楽への愛は、幼少期からピアノが常に身近にあった環境で育まれました。「3歳か4歳くらいの時にピアノを弾き始めました」と彼は回想します。「家のコンサバトリーにいつもピアノがありました。それは私の最もお気に入りのおもちゃとなって、何時間も何時間も弾き続け、近所の人たちを困らせたものです」と、懐かしそうに語ります。

バーミンガムで育った経験は、彼のライブ音楽への情熱をさらに深めました。地元のジャズバンドにはじまり、PharrellやJohn Legendのツアー公演まで、街の活気ある音楽シーンを吸収しました。「John Legendが『Ordinary People』を演奏した時、観客席から針の落ちる音が聞こえるほど静まり返っていました。その時、『彼がまさに今、この観客を魅了していること、それがやりたいことなんだ』と思ったのです」。

10代の頃、Jamesはスペインでファンク・バンドと共にB.B. Kingのオープニングアクトを行う中で、パフォーマンスへの情熱に目覚めました。「何千人もの観客を見て、本当に緊張しました。でも、私はその状況にうまく対応することができました。」と微笑みます。「それがまさに、私が『ああ、今さら普通の仕事には就けないな』と思った瞬間でした。あのアドレナリンの急上昇と、たくさんの人の視線を感じながら、ただパフォーマンスに没頭し、大好きなことをやっている感覚。私はまるで『これがずっと続くんだ』と思いました」。

「私たちは、本当の人生経験を積むこと、世界中を旅し、現場で学ぶことが良いアイデアだと考えました」

A Leap of Faith

Jamesは数年後、ロンドンにある名門Trinity College of Musicに合格しました。彼の勉強は、市内の夜の演奏の機会で補われ、Ronnie Scottのジャズ・クラブなど、ジャズ界の老舗で経験を積むことができました。やがて、当時無名だったSam Smithと出会いました。「一緒に曲を書いたりプロデュースしたりし、結局一緒にツアーを回ることになりました。およそ2年と半年ほどの予定が手帳に埋まっていました」と回想します。

家族と将来について話し合った後に、彼は決断を下し、学校を中退してSam Smithとのツアーに専念することにした。「私たちは、本当の人生経験を積むこと、世界中を旅し、現場で学ぶことが良いアイデアだと考えました」とJamesは言います。「ミュージシャンの夢です—教室ではなく、プロとして演奏して学べるなんて」。

「キーボード・プレイヤー、ソングライター、プロデューサーであることで、好きなアーティストたちと仕事ができるのは素晴らしいことだ」

Believe

そのリスクは報われました。自身のソロキャリアとレーベルの成功に加え、JamesはJoni Mitchell、Brandi Carlile、Stormzy、そして幼少期から憧れていたJohn Legendといった大物アーティストたちともコラボレーションを重ねています。彼はその多彩なコラボレーションは自分の楽器のおかげだと考えています。「キーボード・プレイヤー、ソングライター、プロデューサーであることの素晴らしいところは、好きなアーティストたちと仕事ができることだ」。

彼のコラボレーションへの情熱が、親友のMarcus Mumfordと共にヒット番組『Ted Lasso』の作曲を手がける機会をもたらしました。「彼とTom Howとスタジオに入るなんて信じられない経験でした。番組には台詞はあったけど音楽はなかったので、流れを組み立てる必要がありました。すべてはピアノを中心に展開されました」とJamesは説明します。「テーマ曲も演奏していますよ」。

Jamesは自身の音楽的な多様性を、ジャズを基礎として引き出します。「ジャズ・ミュージシャンとして、あらゆる状況に自分を適応することができます。そしてセッションの世界から来ているので、あらゆるジャンルの演奏ができる必要があるのです」。

In the Moment

彼の V-STAGEが、スタイルやサウンドを繰り広げるその才能をサポートしています。「ライブの場面で即興演奏する者として、その瞬間に集中し、素早く変化をつけられるところが良いです」と強調します。「ソロで演奏するときは、ディレイやリバーブなどのエフェクトを加えたり、演奏中にサウンドを操作したりするのも良いですね」。

Jamesは、指先で操る4つの異なるサウンド・エンジンを駆使し、ステージでもスタジオでも尽きることのないインスピレーションを得ています。「シンセ・バンク、オルガン・エンジン、EPエンジン、ピアノ・エンジンの中に、とても色んなサウンドが詰まっているんです。グランド、アップライトやエレクトリック・ピアノのセクションも全てが揃っています。オルガンも大好きです」とJamesが絶賛します。「このキーボードは、これらすべてを瞬時に演奏でき、サウンドが素早く調整できるのが大きなメリットです。」

これらのサウンドを1つの楽器に搭載している点は、特にツアーでは非常に便利です。機材の数が減り、メンテナンスも簡単になります。「V-STAGEの大きなポイントはシンセサイザー・エンジンにあります。JUPITER-8JUNO-106など、クラシックなシンセサイザーのエミュレーションが多数搭載されています。これらのアナログ・シンセサイザーは現在では非常に手に入りにくく、とても高価です」と彼は言います。「これらの超ニッチで希少なうえ、メンテナンスの難しいキーボードを手に入れる代わりに、それらすべてを指先の操作で手に入れることができます」。

Roland Cloud の統合により、スタジオにあるコンピューターと演奏するキーボードとのギャップが埋まりました。「ノートパソコンで制作する際、Roland Cloudから多くのサウンドを使用しています」とJamesは解説します。「そして最高なのが、制作で作品に利用するすべてのサウンドを手に入れて、V-STAGEに搭載できる点です」と彼は付け加えます。

音楽への愛が一番でないといけない。簡単ではない。でも、なぜ始めたのか忘れないで欲しい。それは世界で最も素晴らしい仕事だから。

The Power of Expression

惹きつけるピアノの演奏は、単に正しい音符を弾く行為を超えて、個人の強力な表現手段となります。「キーボードは私の感情を表現する方法なのです」とJamesは同意します。「子供として、男性として、大人として、成長したり、恋に落ちたり、経験を通じたすべてのストーリー。キーボードは私にとって、それらをなにかしらの形で表現する手段です。それは常に私の感情すべてを解放することでもあり、世界で最も美しいものなのです」。

「音楽への愛が一番でないといけない」とJamesはアドバイスする。「すべてのアーティストには苦闘の瞬間がある。簡単ではない。でも、なぜ始めたのか忘れないで欲しい。なぜなら、それは世界で最も素晴らしい仕事だから。音楽、ピアノ、ハーモニー、創造—それが私のすべてなんです」。

Carolyn Shlensky

Carolyn is Sr. Brand Copywriter for Roland. She lives in Los Angeles with her husband and two Mini Schnauzers and enjoys digging through vinyl, books, and thrifted clothes.

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