Hybrid Theory: Abe Cunningham of Deftones
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Hybrid Theory: Abe Cunningham of Deftones

アコースティックと電子の要素を組み合わせた「ハイブリッド・ドラムの魅力」ついて、Deftonesのエイブ・カニンガムと彼のドラムテックのエド・デイビスが語ってくれました。 すべての写真はアーティスト提供です。

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ハイブリッド・ドラムは、伝統的なアコースティック・ドラムと最新の電子ドラムの技術を融合させることで、現代の音楽でよく使われている電子音や加工された音での演奏を可能にします。2003年以来、ローランドはサンプリング・パッドやドラム・トリガーを用いた革新的なハイブリッド・ドラム・システムを提案し続けてきました。現在ではステージの規模やプロ/アマチュアを問わず確実に導入が広がり、スタンダードになりつつあります。

SPD-SX PRO のようなサンプリング・パッドは、ハイブリッド・ドラムを使いたいドラマーにとって、強力なパートナーとなります。ワンショット・サウンド、ループ・サウンド、メロディックなフレーズなど、あらゆる音を取り込んで自在に鳴らすことができるのです。ハイブリッド・ドラムは、ドラマーそれぞれが自分のスタイルに応じてさまざまな使い方をしています。今回はSPD-SX PROを現在も使用しているDeftonesのエイブ・カンニングハムと、彼のドラムテックのエド・デイスに自身の経歴、現在の機材、そしてハイブリッドドラムについて語っていただきました。

The Backbeat

ドラムを始めたときのことを教えてください。

“7歳の時にドラムを始めました。ビートルズの『Magical Mystery Tour』のLPに合わせて演奏したことが、自分にとって最初の音楽との思い出です。Ringo、Stewart Copeland、そしてThe CarsのDavid Robinsonに夢中でした。それからはどんな音楽でも聴くようになりました。” 

エイブ・カニンガム 

“エイブとはじめて会ったのは2006年頃、ヨーロッパのフェスティバルでした。きっかけはエイブがドラムテックを探していることをお互いの共通の知人経由で聞かされたことです。90年代のDeftonesのファンであることに加え、エイブが愛すべきカリスマ性のある人物であることから、迷わず承諾しました。”

エド・デイビス 

The Mashup

あなたにとってハイブリッド・ドラムとは?

“自由、喜び、そして無限の可能性です。70年代から80年代はドラムの音を録音することに変革的な時期でした。当時のヒップホップやエレクトロニック·ミュージックと、伝統的なサウンドを組み合わせることができ、とても刺激的でした。”

エイブ・カニンガム

“私にとってハイブリッド・ドラムとは、制限のない新しい世界を開くものです。 そもそもドラムに必要な手足のコンビネーションの延長で考えることができますし、これからも時代と技術革新が進んでいくにつれて、このハイブリッド・ドラミングをさらに活かしたプレイスタイルもより広まっていくと思います。” 

エド・デイビス

Spotlight: SPD-SX PRO

SPD-SX PROのどんなところが役に立ちましたか?

“SPD-Sを使い始めたのは2003年から2004年頃でした。現在はSPD-SX PROを単独ユニットとして使用しており、外部トリガーとパッドもいくつか接続しています。これからもさらに多くのハイブリッドの可能性を試し、録音されたサウンドと生ドラムのサウンドをブレンドしていきたいと思います。”

エイブ・カニンガム

“エイブは私がドラムテックとして一緒に仕事をする前からSPDをプレイスタイルに取り入れていました。最近はSPD-SX PROと併用するためにサイドスネアにRoland RT-30Hを追加しました。彼は主に追加エフェクトやアルバムのスネアサウンドをブレンドするために使用しています。” 

エド・デイビス

Hitlist Highlights

ライブでは、どんな場面でSPD-SX PROを使いましたか?

“SPD-SX PROは私の”調味料入れ”です。イントロやアウトロを走らせ、リアルタイムにディレイやエフェクトを追加し、アルバムからサンプリングしたシグネチャーサウンドなど、ライブ全体で使用しています。また、即興使える面白いサンプルも取り入れ、さらなる味わいを出すこともできます。”

エイブ・カニンガム

“’Prayers/Triangles’はハイブリッドドラム的に見所がある曲です。その曲はSPD-SX PROからはじまります。そしてエイブがライブ中に即興で演奏するいくつかのサンプルを私の方で仕込んでいますが、それらについてあまりここでは話せません。その魔法のような瞬間は、実際にライブへ足を運んでいただきたいと思います。”

エド・デイビス

Forward Motion

今後はどのような活動をしていきたいですか?

“私たちは今年のライブの日程を終えたばかりです。少しの休暇を楽しんで、新しいアイデアを出し合い、どんなことが出来るか考えていきます。ハイブリッドの可能性の探求を続け、自分たちの曲にこれからも新しい要素を追加していくことがこれからも楽しみです。”

エイブ・カニンガム

来年もたくさんの新たな音楽的探究が待っていると思っています。それがなんであれ、このSPD-SX PROがいつでも私たちの横で光り続けているはずです。”

エド・デイビス

Ari Rosenschein

Ari is Global Editorial Content Manager for Roland. He lives in Seattle with his wife and two dogs and enjoys the woods, rain, and coffee of his region.